2013年5月2日木曜日


 「高い学力を保持する生徒たちの特徴」

絶対的な勉強法というのは存在しません。「こうやったら成績が上がる」式の誰がやっても確実に学力アップできる方法なんてありえないということです。

例えば、「反復練習」。効果的であるかもしれません。しかし、全員には当てはまりません。だって、「反復練習」は単純作業の繰り返し。つまらないと感じる人の方が圧倒的です。これを毎日欠かさずやるためには、相応の忍耐力と努力を要します。身が入らない人や長続きしない人は大勢いるでしょう。

中学段階で本当に学力の高い生徒は、家庭学習の時間が意外と短いという事実があります。定期試験前の勉強時間もまた同じ。明らかに短い時間で勉強し、しかもハードな学習はしていません。

要領がいいという側面も否定できませんが、あながちそれだけではありません。彼らに共通することは、とにかくしっかり授業を受けているということです。「授業を完全に理解しよう」という姿勢を強烈に感じます。

彼らは、授業で扱う内容をその時間にきちんと理解しているから、宿題も楽にこなせるし、復習に時間がかからない。さらに、定期試験前に理解不足の単元なんてほぼない状態ですから、改めて覚え直すところもない。時間がかからない所以です。また、楽だから勉強が嫌にならない。

それから、彼らは質問がある場合は、必ず授業後にしてきます。わからなかった部分はすぐに解決し、翌日に持ち越さない。この姿勢も「授業をしっかり理解しよう」という発想から来ているのでしょう。

全てがうまく回り、相乗効果で彼らは高い学力を維持できている訳です。その根本は授業の完全理解にあるわけで、授業をしっかり受けることこそが好成績を獲得するためのいちばんの近道といえます。

ということは、成績不振最大の原因は、授業内容の理解不足であると思われます。さて、それでは授業を理解できなくなったらどうするか。そのあたりのことを次回からお話ししていきます。