2013年5月18日土曜日
ユニークな塾④
「アビット進学指導会」
http://avid.ac.fm/
勢いのある塾というは、いくつか存在しますが、この塾もそのひとつだと思います。
埼玉県戸田市にあるクラス指導の学習塾です。以前、この塾の学院長の講演を聞きに行ったことはありますが、ここも実際に訪れたことはありません。
「言葉できちんと説明しないと『思い』は伝わらない」という考え方をされています。ちなみにホームページをご覧になってください。とにかく文字が多い。でも、しっかり読んでみるとどういう方針で授業をしているのか本当によく理解できます。
例えば、時間割について。「分散学習法」の有効性から判断して、指導内容を何回かに分けて授業した方が良いことなど詳しく説明してあります。理創塾の時間割も同じ考え方ですので、その点では似ているところが多いと思います。
また、塾の情報を克明に紹介しているところも、理創塾に似ている点ですね。通っている生徒も保護者も安心できると思います。
ただし、上位校に挑戦することを主眼においていたり、小学生も指導していたりするので、理創塾とは大きく違っているところもあります。
とにかく、生徒の目線に立ち、きちんと指導している塾であることは間違いありません。生徒の成績も確実に上がっているとも聞いています。様々な統計資料から入試状況を解析したり、指導法を研究したりして、独自の考え方を元に指導を実践しています。そして、「何をしているのか」「どうすべきでどうしたらよいか」などを明確にし、なおかつ、それを周知させる努力を怠っていないところに凄みを感じます。
2013年5月17日金曜日
ユニークな塾③
「谷沢塾(たにさわじゅく)」
http://tanisawajuku.com/index.html

新潟県新発田市にある学習塾です。実際に私は訪れたことはありませんが、ネットで話題になったことがあります。
というのは、この塾は名目上、「個別指導」という形をとっているのですが、教師1人が生徒20名までを担当します。一般的な個別指導塾が教師1人に対して生徒2名までというのが常識の中、20名は極端すぎます。こんなことが可能なのは、この塾では教師が学習指導をしないからです。
では、教師は何をするのか? 勉強のやり方を説明するだそうです。(写真の感じ) 原則は自学自習。それが整うための環境とアドバイスを提供する塾なのです。「マインドマップ」というものを使用しながら勉強していくそうですが、こちらの方はよくわかりません。しかし、効果があるようなので、有効な方法なのでしょう。
いずれにしても、「自らの力で切り拓いていく力」を養うことが目的なのは間違いありません。これは「本物の実力」を身につけてもらおうという理創塾の方針に通ずるものがあるように思います。いつかは教師のサポートなしに、誰の力も借りずに、自分で勉強できるようになることこそ理想です。そして、最終的に「生きる力」を身につけてほしい。教育者には少なからずそういう思いがあります。
私は「個別指導塾」での指導経験がありますので、その有効性もわかりますが、一点ほど気にかかることがありました。それは、生徒が教師を必要以上に頼ることになるということです。つまり、勉強していく限り、支えを必要とするようになる。自立できなくなるわけですね。
この塾では「個別指導」という形態をとりながらも、自立心を養成するという解決困難なパラドックスを見事に成立させています。「コロンブスの卵」的発想。そういう意味で私が衝撃を受けた塾のひとつです。
2013年5月16日木曜日
ユニークな塾②
「CRAFTWORK(クラフトワーク)」つづき
「午後2:00までに出社してはならない」
「午後10:30までには帰らなくてはならない」

教師にストレスや疲労が少ないので、全員素晴らしい授業を展開します。さらに毎週月曜日に技術会議というのがあり、より合理的で効果的な指導方法を常に研究しています。そのため、どの教師の授業も独創的で面白い。私もずいぶん勉強になりました。
使用教材の考え方も独特で、原則、担当教師の自作プリントを使います。教師は出社後すぐに授業の予習に取り掛かります。その日の授業内容を考え、教材を作成します。つまり、この塾では、教師の仕事は授業の予習だけなのです。
これは結構珍しく、普通の塾では考えられません。というのは、一般的な塾では、生徒数が何名になったとか、いかに募集すべきか、とか、退塾させないためにはどうしたらいいかとか、営業を担当させられるからです。つまり、電話勧誘などに費やす時間で忙殺され、予習はほとんどできないのが現状です。
専任講師がこれだけの時間を使って授業研究する塾は、理創塾以外ではみたことがありません。1回の授業の中身が濃いので、当然、生徒たちの成績は上がっていきます。私が驚いたのは、成績が下がる生徒がほとんどいないということです。これが塾の本来の姿なんでしょうね。徹底して生徒の目線に立ち、教師は生徒のために何ができるか常に考える。そんな塾です。
入ってくる生徒の成績がことごとく上がっていきますので、噂がうわさを呼び、この塾はたいへんな人気をほこっています。なかなか入ることができず、キャンセル待ちの状態が続いています。
私が勤めた塾の中で最も理創塾に近く、考え方も似ています。私も同僚も生徒たちも居心地抜群。理創塾とよく似ています。
2013年5月15日水曜日
ユニークな塾①
数ある塾の中には、「一風変った塾」があります。そういうところは、大抵、規模の小さい中小塾です。大手塾に「変った塾」はありません。性格上、どうしても画一的にならざるを得ないのでしょう。
そういう「変った塾」は元気があります。勢いがあります。通っている生徒の顔や働いている先生の顔も元気いっぱい。キラキラ輝いて見えます。
そんな塾をいくつか知っていますので、ご紹介します。
「CRAFTWORK(クラフトワーク)」(右の写真)
広島県広島市にある学習塾。4年前まで、私が広島で勤務していた塾です。

塾の代表が、塾っぽくない名前にこだわった結果こうなったそうです。 「○○塾」「○○スクール」「○○アカデミー」「○○学院」 等のありふれた名前にしたくなかったとのこと。 名前にこだわりがあるのは、「理創塾」と同じですね。
この塾、部活があったり、調理実習があったりと、変わってるのは名前だけではありません。また、定期的にライブも開催される。コンサートホールを借り切って、講師や生徒だけでなく、外部からプロのミュージシャンも招いたりと、かなり本格的でした。
これは「人生を楽しみなさい」という代表の考え方によります。勉強だけ学校の部活だけではダメなのだそうで、代表からは、「できるだけ生徒にストレスをかけないように」と常に指示が出されていました。子どもたちが精神的に煮詰まらないようにとの配慮なのでしょう。
一見、ふざけた感じに見えるこの塾の真骨頂は学習面にあるのですが、それは次回、改めてお話しします。(つづく…)
2013年5月14日火曜日
【閑話休題】 「セブンイレブンの看板」
セブンイレブンの看板には3本のラインがありますが、どんな色が使われているでしょう?
右の写真のように、上から順にオレンジ・緑・赤です。

オレンジは夜明けの空の色。緑は砂漠にあるオアシス。赤は夕焼け空の色をそれぞれイメージしているとのこと。
一日の始まりである日の出から、終わりの日没までをお客様のオアシスになる店にしたいという意味が3色に込められているのだそうです。
この3色の順番を言える人は意外と少ない。というより、ラインが何本あったのかさえ知らなかったという人の方が多いのです。これは、人間の脳の働きと関係があります。目は膨大な情報を得ることができる器官ですが、脳の処理がそれに追いつかないので、必要な情報だけ選んで見ています。意識したところは記憶しておいて、それ以外は脳の方で勝手に端折ってしまいます。
毎日のように見ているセブンイレブンの看板ですら、色づかいがどうなっているのか意識しないと覚えられない。しかし、何色が使ってあるのか、どういう意味があるのかわかってしまえば、ほぼ瞬間的に覚えてしまいます。
これは勉強も同じことで、意識しながら勉強しないと、脳が勝手に端折ってしまいます。「頑張って覚えよう!」「正確に計算しよう!」「成績を上げてやろう!」 こういうことを意識するだけで、結果は随分違います。ついでにいうなら、どういう理屈になっているのか考えながら勉強すれば、さらに効果的。気の持ち方ひとつで大きく変わってきます。
2013年5月13日月曜日
「入塾のタイミング」
塾に通ったら、成績が上がるのは当たり前。というより、成績を上げるために塾に通う訳ですから、上がらなかったら大問題。下がるようなら、そんな塾に通う意味はありません。
ただし、それは本人の努力を伴っての話です。やる気もなく、家庭学習もせず、授業もいい加減に聞いているような生徒は成績が下がって当然です。
もっとも、そういう生徒を塾が見逃すはずはありませんので、生徒本人は指導を、保護者には現状報告がなされ、改善のためのあらゆる手段が講じられるでしょう。
しかし、こういうことでは塾に通っても遠回り。少なくとも、やる気になってから塾に通うべきです。その方が結果も早く出るし、ストレスも感じなくて済みます。
理創塾では入塾のタイミングを次のように考えています。
通知表の評価はあまりあてにならないので、定期テストの得点(5科目)で。
塾や家庭教師のサポートなしの場合です。
400点以上 がコンスタントに取れている人は、中3の初めか部活が終わる6月からでも。
450点以上 が取れている人は、夏期講習からでも遅くないでしょう。
400点前後 の人は中3の初め(3月、4月)から。
350点前後 の人は中2の秋(9月)ぐらいから。
300点前後 の人は中2の最初から始めた方が良いでしょう。
これはあくまで目安であって、必ずしもこの通りでなくても問題ありません。中3のみなさんは、部活を引退すると時間的余裕ができるので、塾を考えるタイミングではありますが、まずは中間テストに向けて自分で勉強してみて、その後で考えるべきです。慌ててもいいことはありませんから。
2013年5月12日日曜日
「授業についていけなくなったら…」⑤

これまでお話ししたように、勉強するためには時間を確保することが必要ですし、やる気になっていないと話になりません。
できることから勉強してみてください。家庭学習の習慣が身についてきたら、少しずつ学習効果が出てきます。そして定期試験で得点できるようなら問題ありません。これまでの勉強を継続すべきです。
自分でやってみて効果があるようなら、塾を頼らなくても大丈夫。あせることはありません。しかし、勉強を続けていると、壁にぶつかることがあります。勉強しても成績が上がらないようなら、塾に通うのもひとつの方法です。塾はそうなってから考えても遅くありません。
しかし、学習習慣も身についてなく、やる気もない状態で塾を考えるのは時期尚早。その前に自分でやっておくことがあると思います。そうでなければ、塾に通うだけで成績が上がると勘違いし、家では全く勉強しなくなります。
塾に通う前に、まず自分で勉強してみること。それが大事です。
2013年5月11日土曜日
「授業についていけなくなったら…」④
「今日からは真面目に勉強しよう!」と一大決心し、1日5時間の勉強を計画したところで、恐らく3日と続きません。壮大な計画を立てたとしても、実行できなければ意味がない。
現実的に考えていきましょう。勉強しようと思い立ったら、まずは1日に何時間くらい学習できるか考えてみてください。これまでに全く勉強してこなかった人が、突然長時間勉強しようとしてもなかなかできません。
また部活の練習があれば、疲れてしまってやはり長時間の勉強は無理です。せいぜい2時間くらいが関の山。
次に、その時間で何ができるか考えてみましょう。仮に1日の学習時間が2時間として、毎日5科を勉強しようとしたら、1教科に24分しか当てられません。これで何ができるか。
学校の宿題を片づけるだけでおしまいになってしまいます。余裕があれば授業の復習や確認くらいはできるかもしれません。
実は、これで良いのです。毎日宿題と復習をこなすことで、今現在習っている授業内容は理解できるようになります。定期試験で得点力がアップするのは間違いありません。結果を出せば、やる気になります。
大事なのは、短時間で構わないので、毎日勉強すること。家庭学習の時間をゼロにしないことです。最初は無理のない時間で、慣れてきたら少しずつ延ばしていき、中3になって部活を引退したらある程度の時間を確保する。
できるところから少しずつ始めていきましょう。
2013年5月10日金曜日
「授業についていけなくなったら…」③

今日で中間テストまで1週間を切った学校もありますが、それでもとにかく結果を出したい。そのために今回は最も得点しやすいところから勉強すると良いでしょう。
数学であれば計算問題の練習を多めにやってミスをなくす。国語ならば出題範囲の漢字を覚える。英語は単語のスペルや全文の訳を覚えておく。
過去に遡らないと理解できないような内容は、とりあえずおいておき、現在の知識で得点できそうな単元を勉強すべきです。
あまり手を広げないで勉強し、少なくとも前回の点数を上回ること目標に頑張ってください。コツがつかめたら、期末テストではもっと得点できますので。
前学年の総復習や弱点補強は、夏休みにまとめて一気にやりましょう。特に中3は部活を引退すると時間に余裕ができすので、勝負のしどころです。
まずは自分のできるところから手をつけていきましょう。
2013年5月9日木曜日
「授業についていけなくなったら…」②
★結果を出す★
学力向上のためには、本人の努力が不可欠です。いくら周りが騒ぎたてたところで、本人に勉強する意志がなければ意味がありません。どんな高尚な授業を受けても、効果的と言われる学習法で勉強したとしても効果は薄いでしょう。要は「学習意欲」の問題。やる気なしの勉強で成績アップは望めません。
さて、やる気はどうやって引き出すのか。残念ながら、本人の自覚に頼るしかありません。そのためには、根拠のある自信が必要です。つまり、結果を出すことです。
例えば、中間テストで過去最高点を取ったとします。非常に気分もいいでしょうし、自信にもなるでしょう。そして、次の期末テストも頑張ってみようという意欲もわいてくるはずです。これがやる気です。
もちろん高得点を取ることが全てではありません。これまでできなかった問題ができるようになるだけで構わない。漢字ができた! 単語が書けた! 計算問題でミスしなかった! 何よりも点数が上がるという具体的な結果を出すことが必要です。努力の対価を実感できれば、次もやってみようと思います。
最初の一歩は小さくても、まず踏み出すことが大切です。あきらめて何もしないのではなく、自分のできることから始めてみてください。やる気になったら、そこから本当の勉強が始まります。
2013年5月8日水曜日
【閑話休題】 「中学の勉強」
中学と高校では勉強の仕方が根本的に違います。中学は学習範囲がありますので、それを超える勉強は「無駄」ということになります。ですから、できるだけ余計な勉強をしないことが肝要です。しかも、公立高校を目指すなら、5科目をまんべんなく勉強しなければなりません。広く勉強するために浅く学ぶ。「広く浅く」が中学の勉強のコツという訳です。
一方、高校は範囲なんてあってないようなもので、どこまで深く学習できるかがポイントとなります。そのために、文型・理系に分かれ、自分が得意とする教科を選択し専門性を高くして学習していきます。中学の「広く浅く」に対して、「どこまでも深く学ぶ」ことが高校の勉強のコツと言えます。
では、高校で「広く深く」学ぶことができたらどうなるか。そうしたら、国立の難関大学に合格できるでしょう。
確かに、中学の勉強は基礎的な内容ばかり。「広く浅く」で十分です。しかし、ここでつまづいているようでは、深く勉強することなど不可能です。大学受験を考えた場合、中学段階の学習は極めて重要です。決して難しい勉強をするのではなく、理解不足の単元をつくらない。「広く浅く、まんべんなく、もらさず学ぶこと」これが中学の勉強です。
2013年5月7日火曜日
「授業についていけなくなったら…」①
★定期試験に合わせて勉強する★
成績不振に陥ると、たいていの皆さんは「何とかしよう」と考えます。しかし、何から手をつけて良いのかわからず、次の一歩を踏み出すまで時間がかかります。
では、どうしたら良いか。それはたぶんに個人差があるもので、その時点でのその生徒の学習状況によりけりで、一概には言えません。しかし、今学校で習っている単元を勉強することが最善策。
なぜかというと、中間テストや期末テストの得点に直結するからです。勉強しても成果が見えないとやる気になりません。やったら成績が上がったという事実があれば、次もやってやろうと思えますが、そうでなければやる気は失せるでしょう。
しかし、過去に積み残しがあり、今習っている単元が理解できなくなっているケースだってあるでしょう。その場合は、理解不足の単元の復習は必須です。ただし、時間的余裕はありません。わからなくなったところまで戻ってしまったら、今学習している単元まで帰ってくるのに膨大な時間を要します。そんなことしていたら、中間テストに間に合いません。
今習っている単元を理解するのに必要な復習を織り交ぜながら、直近のテストに合わせていく。しかも復習は最小限度で時間をかけず的確に。この勉強こそ、成績不振打開の最善の学習方法です。
2013年5月2日木曜日
「高い学力を保持する生徒たちの特徴」

例えば、「反復練習」。効果的であるかもしれません。しかし、全員には当てはまりません。だって、「反復練習」は単純作業の繰り返し。つまらないと感じる人の方が圧倒的です。これを毎日欠かさずやるためには、相応の忍耐力と努力を要します。身が入らない人や長続きしない人は大勢いるでしょう。
中学段階で本当に学力の高い生徒は、家庭学習の時間が意外と短いという事実があります。定期試験前の勉強時間もまた同じ。明らかに短い時間で勉強し、しかもハードな学習はしていません。
要領がいいという側面も否定できませんが、あながちそれだけではありません。彼らに共通することは、とにかくしっかり授業を受けているということです。「授業を完全に理解しよう」という姿勢を強烈に感じます。
彼らは、授業で扱う内容をその時間にきちんと理解しているから、宿題も楽にこなせるし、復習に時間がかからない。さらに、定期試験前に理解不足の単元なんてほぼない状態ですから、改めて覚え直すところもない。時間がかからない所以です。また、楽だから勉強が嫌にならない。
それから、彼らは質問がある場合は、必ず授業後にしてきます。わからなかった部分はすぐに解決し、翌日に持ち越さない。この姿勢も「授業をしっかり理解しよう」という発想から来ているのでしょう。
全てがうまく回り、相乗効果で彼らは高い学力を維持できている訳です。その根本は授業の完全理解にあるわけで、授業をしっかり受けることこそが好成績を獲得するためのいちばんの近道といえます。
ということは、成績不振最大の原因は、授業内容の理解不足であると思われます。さて、それでは授業を理解できなくなったらどうするか。そのあたりのことを次回からお話ししていきます。
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